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三重大学工学部同窓会. Powered by Blogger.
2019年12月5日木曜日
私は11月1日から12月1日の1カ月間、三重大学工学部同窓会のご支援をいただきインド
ネシアへ留学させていただきました。私の研究室であるナノデザイン研究室と交流の深い
バンドン工科大学(Institut Teknologi Bandung: ITB)に留学し、多くの学生と交流してきました。また、インドネシアの科学研究所であるLIPI(Lembaga Ilmu Pengetahuan
Indonesia)でインターンシップに参加させて頂き1カ月間研究を行いました。これからイン
ドネシアで1カ月間経験したこと、学んだことを報告します。
 まず、ITBについて。ITBはインドネシアで最も優れた理工系大学として評価されており
ます。歴史も長く、校舎や教室も昔のままの姿が残り、世界遺産にも登録されている美しいキャンパスです。他の大学と大きく違う点は、授業と宿題の量です。その圧倒的な宿題の多さに授業を受けた後、学生はすぐに図書館や研究室に戻り勉強していました。彼らの学習に対する熱意だけでなく、私は彼らの英語能力の高さに驚きました。ほぼ全生徒が英語を母国語のように話し、英語の教科書を使って学んでいる学生が多かったです。また、インドネシアの学生は私のような外国人にもとても優しく、困ったときはいつでも助けてくれました。私は磁性フォトニクスグループのAgung先生の研究室に所属しました。研究室の学生だけでなく他の研究室や他の学部の友人も増え、夕食を共に過ごし休日には観光に出掛けるなど、同年代の海外の友人ができたことはとても貴重であると思います。彼らから学んだことは、夢のために日々学び行動していることです。ほとんどの学生が修士そして博士に進み、将来研究者の道に進む学生が多い彼らは、その夢のため日々の研究だけでなく授業や課外活動など、何においても手を抜かない姿勢はとても尊敬に値します。加えて海外での留学経験を得ている学生も多く、早期から広い視野を持ち、世界を舞台に活躍している姿は、私自身のこれからの将来の方向性を定める上で学べるものがとても多くありました。
次に、LIPIについて。Agung先に薦めていただき、私はインターンシップとして1カ月間インドネシアの科学研究所であるLIPIで実験研究を行いました。マイクロ波の材料として注目のあるYIG(Y3Fe5O12)、また超常磁性材料として重要なアプリケーションとして期待されているFeMnO3の材料作成及び物性解析を行いました。普段計算機シミュレーションを用いて理論研究を行っている私にとっては初めての実験研究でした。研究をしていく中で材料をうまく作成できなかった時、LIPIの研究者たちは親身になって支えてくれました。機械の使い方や実験研究としての心構え等、これから理論研究を進めていくうえで、知見を広げることができたことは大きなプラスになりました。また、研究者とは打って変わってLIPIの人々はとても優しく、誰もが近い人間関係で交流できる環境でした。
 以上より、私はインドネシアに留学に行き、現地の学生と交流し実験研究を行ってきました。このほかにも、インドネシア人の習慣や人間性、街の雰囲気、文化など異なる環境
に身を置き生活する面白さ、そして多様性を尊重する大切さを学びました。特に日本人に
はなじみのない宗教に関しては深く考えさせられました。
 最後になりましたが、今回このような素晴らしい経験をさせて下さった工学部同窓会グ
ローバル人材育成プロジェクトの皆様、誠にありがとうございます。ここで得た経験を次
の挑戦に活かし、将来世界を舞台に活躍するグローバル人材になれるよう日々努力を継続
していきます。

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