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2019年12月26日木曜日
私は11月11日から12月13日の約1カ月の間、三重大学工学部同窓会様
からご支援をいただき、フィンランドのアールト大学へ留学させてい
ただきました。
今回留学させていただいたアールト大学では、私の所属している物性
物理学研究室と関わりの深い研究をなさっているPekola研究室にお世
話になり、多くの学生さんたちと交流することができました。
普段はPekola研では留学生は受け付けていないそうですが、今回は
共同研究できる可能性があるとのことで特別に許可をもらい留学させ
ていただきました。
 私の訪れたアールト大学は、2010年にヘルシンキ経済大学、ヘルシ
ンキ工科大学、ヘルシンキ芸術大学、の3つの大学が合併した総合大
学で、工学部や美術・デザイン学部など様々な分野の学部を擁してい
ます。また、校舎はフィンランドの有名な建築士であるアルヴァ・ア
ールトが建築したことでもよく知られています。

 そんなアールト大学には様々な国や地域からこの大学へ来ている人
たちが多いような印象を持ちました。実際、私のお世話になった研究
室ではインドや中国の留学生や、イギリスをはじめとしたヨーロッパ
諸国の留学生が何人も見受けられました。この留学生の多さに日本と
の意識の違いを実感しました。
 私が留学した理由は、私が研究しているブラウニアン加算器の計算
時間分布についてのセミナーを行い、その研究のシミュレーションと
解析解について議論し、実験で実現が可能か考えていただくためです

。 私がお世話になったPekola研究室の皆さんは、修士課程の学生さ
んが在籍しておらず、博士課程やポスドクの方ばかりでした。
自分は海外へ行くのは初めてだったので、慣れない英語でのコミュニ
ケーションや研究の議論に対して不安が募ってばかりでしたが
、Pekola研究室の皆さんは聞き取りにくいであろう自分の英語を真剣
に聞いていただきとても有難かったです。議論や実験で時間の無い中
、セミナーなどを聞いてくださった皆さんにはとても感謝しています
。また、アールト大学の学生さんたちは急に来た私に優しく喋りかけ
ていただいたり、困ったときに助けていただいたりと、とても気を使
っていただきました。
 お世話になったPekola研は、2つの超伝導体を弱く結合させたとき
にトンネル効果によって超伝導電流が流れる「ジョセフソン効果」を
利用した素子を使った実験を主に行っている研究室で、実際に実験の
様子を見せていただきました。 
この研究室の皆さんを見て思ったことは、常に研究のために勉強し学
生や教授と議論を重ねる意識の高さを感じました。
私もアールト大学の学生さんたちの研究に対する姿勢を見習って、研
究に対しての知識などを深めていきたいと思いました。

 また、休日には都市部のヘルシンキや大学周辺の自然豊かな公園な
どに観光に行ったり、大学内で開催されるクリスマスパーティーに研
究室の学生さんたちと参加したり、楽しくフィンランドでの休日を過
ごすことができました。

 今回の留学は自分にとって初めての海外渡航で、海外の食文化や環
境、様々な国の人たちと触れ合える機会を提供してくださった工学部
同窓会の皆様には厚く御礼申し上げます。
 最後に、今回このような素晴らしい留学をご支援いただいた工学
部同窓会グローバル人材育成プロジェクトの皆様、誠にありがとうご
ざいます。今回の留学で得たことを、今後の活動に活かしていきたい
と思います。

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